さらに、マサニーさんは資産の半分以上をインデックス投資で運用しているため、運用益を含めると今年の夏には純資産額は36億円を突破。だから現在は、“資産36億円ニート”である。運用益の上下の動きは激しく、一日でマイナス5000万円になることも珍しくはないが、あくまで長期投資なので一日の値動きに大きく感情を動かされることはないという。
「Xでは、資産が大幅にマイナスになると悲嘆にくれるような投稿していますが……。これは働いておらず時間があるので、暇つぶしに騒いでいるところはあります」例えば、資産額が前日比でマイナス5108万円になった日には、「節約のため、今日から卵かけご飯生活はじめました‥」の言葉とともに、キャビアとイクラ、ウニの載った豪華な食事の写真を添えた投稿をしている。高級・高価な食材を卵と素朴に表現するさまは、まさに“神々の遊び”といった趣だ。
(マサニーさんXのスクショ)
そんなマサニーさんだが、富裕層の生まれというわけではない。この資産は一代で築いたものだ。もともとはごく普通のサラリーマンであり、子ども時代に遡るならば決して裕福ではなかったという。
資産36億円に達するまでには、3つの段階があったとマサニーさんは話す。「1.お金の重要性を感じた子ども時代」「2.稼いでコツコツ貯蓄したサラリーマン時代」「3.スタートアップ投資で億万長者」の3つだ。順を追って聞いていきたい。
決して裕福ではなかった幼少期&大学時代
1.お金の重要性を感じた子ども時代
「1.お金の重要性を感じた子ども時代」これはマサニーさんの根っこであり、億万長者となった今でも、その感覚を残している。
「僕はもともと児童養護施設の出身で、今の親に拾ってもらったのが4歳の時です。その家庭も裕福というわけではなかったので、もうお金に困る生活はしたくないという気持ちは幼少時代から強く感じていました」
お金に困らないように生きたい、そのためにはいい大学出て、いい会社に入って……とぼんやりしたイメージがあったという。そこで、奨学金を借りて大学へ進学した。
「大学時代はアルバイトをしまくって月に20万以上稼ぐこともあり、奨学金は在学中に完済しました。食費を削るなどして節約しつつ、お金も遊びには使わず、時間があればとりあえずバイトといった学生生活でした」
真面目かつストイックに過ごしたことも幸いしたのか、当時は就職氷河期だったものの、比較的大手の企業への就職に成功。基本給はさほど多くはないが、残業代はしっかり付き、初任給で手取り25万円をもらったという。
2.稼いでコツコツ貯蓄したサラリーマン時代
ここからは「2.稼いでコツコツ貯蓄したサラリーマン時代」の段階に入る。氷河期での就職はうまくいったマサニーさんだったが、それでも、すぐに貯金がうまくいったわけではなかった。
「大学時代は稼いで節約をして授業料を払わなくちゃいけない使命感があったから頑張ったんですけど。社会人になった頃には奨学金は返済が終わっていたので、解放感からしばらくは好きに散財していました」
散財といってもさすがに手取り25万円なので、すごく豪華なことはしていない。コンビニでジュースをためらわずに買ったり、旅行に行ったり、外食に行ったり、そういった日々の散財で大きな喜びを感じたという。「生きるって楽しいんだなという解放感がありました」と振り返る。
稼いだ給料でひたすら自由を謳歌した。しかし、そんな生活も数…